猪名川町「9年間の食卓」デザインプロジェクト

食べる時間を、
未来を育む産業へ。

「未完の資産」である学校給食を、
都市と地方をつなぐ最強のコンテンツへ

序論:私たちが直面している「食」の危機

「きれいな野菜」の代償を、
次の世代に払わせていいのか?

■ 現状の矛盾 (※1)

日本の市場は「見た目のきれいさ(規格)」を過剰に重視するあまり、世界でもトップクラスの農薬使用量を記録している現実があります。

■ 子供へのリスク (※2)

発達期の子供は化学物質の影響を受けやすいとされています。

エビデンス:単位面積あたり農薬使用量(イメージ)

One Glocalへの視点 この社会課題(ソーシャルイシュー)を提示し、鎌田氏の「課題解決」への意欲を喚起する。
ビジョン:価値の転換

「見た目の美しさ」から
「中身の誠実さ」へ。

猪名川町は、子供たちのために「本物」を選ぶ。

  • これからの時代に必要なのは、不揃いでも、虫食いがあっても、土の匂いがする「生命力のある食材」。
  • 子供の身体を作る「成長の黄金期(幼稚園〜中学生)」の9年間に、徹底してオーガニックな食材を提供する。
  • これは単なる給食ではなく、未来への「身体投資」である。
Step 1:猪名川町にある「未完の資産」

すでに「9年間のオーガニック給食」というインフラがある。

🗓️

9年間の継続性

幼稚園から中学校まで一貫した給食提供。

🛡️

鉄壁の守り

「地産地消補助金」による「価格保証」。

🌾

実績

主食(米)の有機化・特別栽培化を達成済。

🤝

顔の見える関係

生産者との距離がゼロ。

One Glocalへの視点 これを「行政の施策」ではなく、鎌田氏の哲学である「未利用資源」として提示する。
Step 2:資産を「磁石」に変える

「給食」こそが、子育て世代を
呼び寄せる最強のコンテンツになる。

TARGET

食の安全に敏感な都市部(阪神間)の子育て世代。

VALUE

「この町なら、毎日オーガニックな食事を子供に食べさせられる」。最強のブランディング。

One Glocalへの視点 「給食」をトリガーに人を地域へ動かす「流れ」をデザインしてほしい。
Step 3:稼げる農家と経済循環

「学校」から「家庭」へ。
給食を地域の基幹産業に育てる。

家庭への拡張

「給食と同じ野菜を家でも食べたい」ニーズに応える加工品や宅食サービス。

付加価値の創出

規格外野菜も「給食ブランド」として加工し、高付加価値で販売(アップサイクル)。

One Glocalへの視点 「A-FACTORY」のような六次産業化ノウハウとナラティブが必要。
Step 4:私たちの役割 (Our Role)

地域商社(ハブ)として、
JAと共存し、こぼれ落ちる「価値」を拾う。

既存の「大量流通」はJAにお任せし、私たちは「隙間」を埋めます。
規格外品の加工、給食特化の調整、補助金申請代行が私たちの領分です。

👨‍🌾 農家 (300軒)

作ることに専念

⬇️ JAへ (規格内)
⬇️ 私たちへ (規格外・有機)
NEW ROUTE
🏢

私たち

地域商社 / アグリコーディネーター

  • 🔄 需給調整: 給食献立に合わせて作付けを依頼
  • 🥕 加工・商品化: 規格外野菜をベビーフード等へ
  • 📝 申請代行: 面倒な補助金申請を引き受ける
🏛️ 行政・国

みどり戦略交付金・地産地消補助金で
「私たちのリスク」を支援

🏫 学校・家庭

安心安全な「食」と「物語」を享受

給食 / 宅食 / ミールキット

▲ 上から下へ価値が流れます

実現性の担保

自走する準備はできています。
戦略的に「制度」を活用します。

イニシャル(攻め)

国の「みどりの食料システム戦略」交付金を活用し、加工施設等を整備。

財源:国

ランニング(守り)

町の「地産地消補助金」を活用し、農家の所得安定と仕入れリスクヘッジ。

財源:猪名川町

ビジネス(稼ぎ)

高付加価値商品の展開(加工・宅食)。すでに収益モデルを検証中。

財源:民間(自社)